株価が割安に放置されている銘柄のこと

バリュー株とは割安株とも呼ばれ、「将来利益や純資産などで評価した企業価値に比べて、株価が割安に放置されている銘柄」のことを言います。また一般的には、「企業の業績(売上や利益)の成長率が高い、または今後高い成長が見込まれる銘柄」であるグロース株(成長株)に相対する分類として認識されています。

一般的に割安度を測る指標とスタイル指数

割安度を測る指標として、株価収益率(PER: Price Earnings Ratio)や株価純資産倍率(PBR: Price Book- value Ratio)などが広く知られています。株価収益率は、企業の利益に対して何倍まで株価が買われているのかを示し、株価純資産倍率は、企業が保有する純資産に対して何倍まで株価が買われているのかを示しています。つまり株価収益率は、企業の「フロー=利益」の観点で、株価純資産倍率は、企業の「ストック=純資産」の観点で割安かどうかを図る指標です。

なお、株式市場ではバリュー株とグロース株に市場を分割し(正確には一つの銘柄に対するバリュー/グロース構成比率を算出して)、それぞれ「バリュー指数」、「グロース指数」として算出される「スタイル指数」と呼ばれる指数も存在します(この場合、「バリュー株」+「グロース株」=「市場全体の株価指数」となるように構成されるのが一般的です)。この指数のリターン推移を見ることで、現在市場がバリュー株に注目が集まっている局面なのか、グロース株に注目が集まっている局面なのかを把握することも出来ます。

バリュー株運用と投資機会

このバリュー株に焦点を当ててアクティブ運用を行うのが、「バリュー(割安)株運用」です。バリュー株運用は、何らかの理由で株価が割安に放置されている銘柄(バリュー株)の中で、将来的にその企業の価値が株式市場で(=投資家から)再評価されることに伴って、株価上昇が期待できる銘柄を選別して投資を行う運用手法です。

バリュー株投資で注意したいのが、バリュー株だと認識して投資したにもかかわらず、割安な状態のまま放置され続けてしまう状態に陥ってしまうことです。この状態のことは「バリュー・トラップ」と呼ばれています。バリュー株運用での成功の鍵の一つは、バリュー株となった理由である悪材料が解消される、またはその悪材料を上回る別の好材料がある、ことを市場に再認識される前に投資を行うことであり、それらの材料(「カタリスト」と呼ばれることがあります)を見極めることが肝要です。

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